ポジティBlog

吹奏楽部入門!楽器の練習方法やメンタルから人間関係向上方法など。私の経験も含めてのブログです!

ロングトーンの魅力と練習のコツ【美しい音色を目指そう】

こんにちは!ポジティブ先生です。

 

私は、中学生からトロンボーンを始めて音大卒業後から約8年間プロのフリートロンボーン奏者として活動していました。

現在は中学校に勤め、吹奏楽部顧問をしています。吹奏楽コンクールでは全国大会金賞など受賞しています。

今まで一緒に頑張ってきた部員たちは、音楽大学に進学したり吹奏楽の講師として活躍しています。

 

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「ロングトーンの魅力と練習のコツ」

 

についての記事になります。基本は、吹奏楽や楽器を始めた方の初心者の方向けに書いていますが、経験者の方は参考にしてもらえると嬉しいです!

 

 

 

【ロングトーンの魅力】

 

みなさん、ロングトーンは好きですか?

 

 

 「ただ音を伸ばすだけで楽しくない」

 

 「ロングトーンしていると眠たくなる」

 

 「毎日やっても、全然きれいな音が出ない」

 

 

などたくさん嫌いな意見がでてきそうです。私もですが、初心者の時は誰もが必ず1回は感じることだと思います。

 

しかし私は、あることがきっかけでロングトーンが中学生3年生の頃から大好きになり、ロングトーン練習だけでも長い日には3時間とかやっていました。

 

なぜ私が、そこまでロングトーンが好きになったかというと「パリトロンボーン四重奏団」が来日して、その演奏会を聴きに行った時のことでした。

 

当時、音楽高校を受験しようとしていてレッスンに通っていた先生に、本番直前に楽屋に連れて行っていただきました。

 

ノックをして楽屋に入ると、ミシェル・ベッケさんがロングトーンをされていて私の顔の目の前まできてロングトーンしてくださりました。

その時の音が、この世の音とは思えないくらい美しくキラキラしていて鳥肌が立ちました。

そして通訳の方に「どうしてこんな音が出るのか?」という質問を、今考えると恥ずかしいですが中学生の私は質問しました。

 

すると、ベッケさんは日本語で「ずっとロングトーン」と一言、笑顔で言われました。

 

その言葉を聞いた日から、私はベッケさんのように「魅力のある音」を吹きたいと思いロングトーンが大好きになりました。

そして、様々なロングトーンの練習方法を考え音を磨きに磨き、ベッケさんの音色にはかないませんがプロとして仕事がやっていけるところまできました。

 

 

 

【ロングトーンの基本】

 

いつも皆さんがロングトーン練習している方法に、プラスして考えてもらえたらと思います。

 

 ①          ②           ③

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 上の図を見てください。これがロングトーンの基本的な音型になります。

 

①アタック(音の始まり)

②コア(音の中身)

③リリース(音の最後の処理)

 

①は、音のスタートになる重要な場所です。

タンギングが、固くきつくなってしまってもダメで、かといって緩くなりすぎてもハッキリしない音になってしまいます。

 

②は、音を伸ばしているときの、一番長く響きの部分になります。

個々の音が、たっぷり響きのある音で吹けることが理想です。

 

③は、音の最後。個々の処理が雑になるといくら綺麗な音でロングトーンできても汚く聴こえてしまいます。

 

ロングトーンは、この①~③が図のような音型で吹けることが最初の目標です。

ただ、こういうシンプルなものほど凄く難しいので、すぐにできなくて当然です。

じっくり今から書いていることを意識して練習していきましょう。

 

 

【ロングトーン練習のコツ6選】

 

1.姿勢を正そう!

 

当たり前ですが、長時間ロングトーンをしていると 意識がいろんなところに崩れやすいです。

コツは、立奏の場合は足の指先に体重を乗せること。イメージとしては、大きな木の根のように足の裏から根が床に張っている意識をもとう。

 

 

2.目線を意識!

 

基本は、遠い場所の1点を見て、そこにめがけて吹くことです。そうすることによって、音は遠くまで飛び 、まとまった響きになっていきます。

 

 

 3.息は使い切る!

 

何拍伸ばしてロングトーンをするかは自由です。ブレスをたっぷりとることはもちろんですが、そこにばかり意識が生きやすいので、息をすべて使い切ることを意識しよう。そうすることによって、たくさんブレスできるようになります。

 

 

4.チューナーは確認程度!

 

特に中高生の初心者の方に多いのが、チューナーとにらめっこしてロングトーンをしてしまっていることがあります。これは、いくらやっても正しい音程は身に付きません。

 

ロングトーンで音程も良くするためには、チューナーでロングトーンをする音を聴いて、遠くを見てロングトーン。確認のために一瞬だけチューナーを見るぐらいにしておきましょう。そうすることによって、自然と正しい音程(響き)が身に付きます。

ただ、ロングトーンは様々なことを意識して練習するので、音程ばかりにとらわれないようにしましょう。

 

 

5.すべての音域をバランスよく練習!

 

人間は、どうしても楽で吹きやすい音ばかりに練習がかたよっていきます。そのために、不得意な音域ができてしまいます。もちろん中音域から低音域にかけて、じっくり練習することは大切ですが高音域も必ずロングトーンしましょう。それができるようになると、いろんな練習にプラスになっていきます。

 

 

6.好きな音のイメージを大切に!

 

これがロングトーン練習にとって一番大事なことです。音を磨くためには、イメージがないと綺麗な音には絶対になりません。とにかくCDやYouTubeなどで好きな奏者を見つけて聴きまくりましょう。

 

 

 

【秘密の練習法】

 ここからは、あまり知られていない必ず上達する練習方法です。

私が学生の時にベルリンフィルハーモニーのホルン奏者ラデク・バボラークさんのレッスンを受けたときに教えていただいた練習方法です。

ロングトーン練習をするときに図①を見てブレスをする。そして息をはくときは図②をみてはく。

これで練習をするとビックリするくらい変わります!こっそり、この図だけプリントアウトしてやってみてください。

 

 

 

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【最後に】

今回紹介したことは、私が経験してきてロングトーンを練習するにあたって大切なこと、そして意識すれば必ず上達することを書きました。楽器の音色を磨くには、これ以外にもたくさん方法はあります。

どんどん練習して、魅力的な音作り頑張ってください。

 

一つ大切なことを書き忘れていました。

練習をして音を磨くことは当然ですが、人間磨きが一番重要かもしれません。

私が出会った魅力的な音で演奏される方は、人間的にも魅力的な方ばかりでした。

音は、嘘をつかない!綺麗な心、綺麗な音を目指してくださいね!

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

質問や意見などありましたら、気軽にお声かけください。